東日本大震災:直接被害25兆円 原発事故で拡大必至 計画停電など影響深刻
政府は23日、東日本大震災による経済的影響の試算を公表した。住宅や道路、港湾、空港などの損壊による直接的な被害額は最大25兆円に上り、95年の阪神大震災での被害額(約10兆円)の2・5倍程度に達する。ただ、東京電力の原発事故に伴う「計画停電」や放射性物質の放出が企業の生産活動や家計の消費に与える影響はカウントされていない。阪神大震災では復興需要で経済の大幅な落ち込みは避けられたが、今回は経済への影響はより深刻になりそうだ。
試算は、被害が大きい宮城、福島、岩手の3県に加え、北海道、青森、茨城、千葉の計7道県が対象。津波の被害も大きく、阪神大震災に比べ、建物の損壊率が5倍強と2倍の2ケースで算出したところ、最大25兆円、少なくとも16兆円に上るとの結果だった。7道県の住宅、企業設備などの固定資産総額は約175兆円で、最大14%が失われた計算。特に宮城、福島、岩手3県では固定資産総額約70兆円のうち23兆円(33%)が損壊した。
また、11年度の実質国内総生産(GDP)は、企業設備の損壊や被災地からの部品供給停止による生産減で、2・75兆~1・25兆円押し下げられると試算した。ただ、官民による復興投資が、生産減を相殺、11年度で6・5兆~2・5兆円(1・25~0・5%)のGDP押し上げ効果があるとした。ただ、これには停電や原発の消費者心理に対する影響は含まれていない。
民間シンクタンクでは4月末までの停電だけで実質GDPを年0・5~0・2%押し下げるとの予測もある。さらに、原発事故の影響は未知数だ。与謝野馨経済財政担当相は、原発の心理的影響に懸念を表明し、「経済的影響は阪神と比較するとはるかに大きいものになる」と述べた。
阪神では、政府が3度の補正予算や、2度の経済対策で、実質GDP成長率は95年1~3月期から3四半期連続でプラス成長となった。今回はより大規模な対策が取られる可能性が高いが、「甚大な影響は避けられない」との見方が強い。
ttp://mainichi.jp/select/jiken/news/20110324ddm012040070000c.html
うわ...言葉が出ないな......これは。
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